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魅せられたまちが教えてくれたもの – ZAB 一般社団法人全国空き家バンク推進機構

魅せられたまちが教えてくれたものフリーライター 藤原美樹さん
Release:2019.12.23

不動産業、出版業界を経てフリーランスとして歩く藤原美樹さん。
ライター業を主に活動する現在、彼女がこれまで経験していた多くのことが仕事や人間関係、すべてのことに繋がっていると言います。大分に生まれ育った彼女が竹田という街に出会い、魅せられた理由とは。


現在、フリーのライターとして活動されているそうですが、そこに至るまでの経歴が面白いですね

大学を卒業後、最初の就職は不動産会社でした。勤めている中で、担当していた学生物件のチラシ作成をしているうちに、その楽しさに惹かれて出版社への転職を決めました。数年後フリーとして独立を考えていた頃、先輩から竹田市の地域おこし協力隊の話を聞いて。竹田は取材で伺っている時から大好きな街で、興味がありました。また、月の半分は副業も出来るのでライター業も続けられると竹田へ行くことを決めました。募集していた事業内容が「空き家バンク」のことだったので、前職の経験も活かせるなと思いましたね。

その「地域おこし協力隊」では、具体的にどのような活動をされていましたか?

主に、「空き家バンク」の管理や運営です。竹田に移住したいという人たちや、空き家バンクに登録したいという大家さんの相談を受けていました。高齢化問題もあり、大家さんが亡くなったり施設に入って空き家になるけど、自分の家を残したいという人たちも多くいました。時には、東京で開催される移住フェアなどにも行って、移住希望者に竹田を紹介、現地での街案内もしていました。実は、竹田市は地域おこし協力隊が日本一多い場所なんですね。そのジャンルはバラバラで牛飼いや作家、まちづくり関係や温泉インストラクターなど本当に沢山の人に出会いました。

竹田での経験も含めて藤原さんが感じる現在の空き家について、どうお考えですか?

一番感じた事は、この町が好きだという人はたくさんいるけど、その人たちが住む家がないという事です。空き家はあるのに、貸さないとか売らないとか空き家のまま持っておくという人が多かったんですね。また、地元の不動産屋さんも高齢化であまり機能していなくて。住みたい人、借りたい人はいるけどそこがうまくマッチングしていない事が問題だなと思いました。

確かに今、地域ではそういう問題が多いですね。家を崩すにもお金がかかるわけで、リノベーションところで誰かが借りるという保証はありませんしね

そうなんですよ。皆さん、そういう色んな制度を知らないし、知ったとしてもその初期投資をすることに二の足を踏むオーナーさんも多いです。そこがうまく循環しないといけないので、余計に「空き家バンク」の存在は大きいなと感じました。ただ実際は、荷物がそのままとか築年数も長く状態もボロボロな家が多く本当に大変です。

そういう地域の問題は今どこも抱えていて、誰か動く人がいないと、なかなか前進できないというのが地方の抱えている問題かなと思います

今は地方の不動産屋自体も高齢化なので、ネットを使った情報発信などが出来ていないのが現状です。そこを何とかできたらいいなあと思っていました。なので、私も何かできることはないかと、自分で家を買いました(笑)元々、そのまま竹田で不動産屋をやろうと思っていたので、それなら自分で家を持ってみないと分からないことも多いだろうと。自分で暮らすわけではなく、竹田に来る人のために買って、自分と大工さんの2人でリノベーションしました。

すごい決断ですね!そのまま不動産屋でも良かったのでは?

そうなんですが、実際空き家は大変な事が多くて…。当たり前ですが、古いものなので、すごく手がかかりますし万全な状態で貸し出さないといけない。加えて価格が安いため、当然仲介手数料も安いので、そこが見合わなかったかなという所はあります。近く、行政が空き店舗の対策をしていくという話もあるので、少しでも関わっていければと思っています。

お話を聞いていると、これまでの経験が今に活きていますね

そうですね、フリーでやっていくと決めた時に自分の強みを見つけたいと考えていました。不動産や住宅関係に特化するであれば、今後の事を考え協力隊の合間を縫って、宅建の資格を取りました。現に今、住宅関係や竹田をはじめとした行政からのライティング依頼も多いので、まさに自分のやってきた事が形になっているのかなと。資格があって良かったなと実感しています。

藤原さんが、そこまで魅せられた竹田市の魅力はどういう所ですか?


出版社に勤めていた頃、取材で竹田に行っていると移住者がどんどん増えてきて。こんな面白い人たちが、どうして竹田に集まるんだろうと興味が湧いたんですね。例えば世界中を旅してきた人が、どんな国よりも竹田がいいというのを聞くと、なぜだろうと。そんな街づくりに関わる人たちの姿を目の当たりにして、自分も関われたらいいなと考えるようになりました。

大きく惹かれた原因は「人」なんですね

そうですね。私が住んでいたのは城下町で、30分で一周できるようなコンパクトな街でした。なので、歩いていると必ず誰かに会うんですね。大分だと誰にも挨拶せずに1日が終わる日も多かったのですが、竹田は必ず誰かに会って挨拶をするので自分の中の“承認欲求”が満たされるというか(笑)今はそれが嫌な人もいるかもしれませんが、私は自分の居場所があることが心地良かったですね。案外、寂しがりやなのかもしれませんね(笑)


地域おこし協力隊をしていて、嬉しかったことは?


沢山の人に竹田の良さを分かってもらって、移住をしてもらえたことでしょうか。あとは、私は1年半で協力隊を終えたし、竹田市民でもないのに今でもみんなが応援してくれている事です。いつでもおいでと声をかけてくれるのは本当に嬉しいですね。苦労した記憶は…苦手な虫と、寒かったことくらいでしょうか(笑)

まさに、藤原さんのアナザースカイですね(笑)

本当に色んな移住者がいるので、自分の価値観が変わる街だと思います。世界的に有名な竹細工の作家、染色、陶器、ガラス細工、料理人など作り手が多く、その話は本当に興味深いです。その人たちとの出会いは本当に自分の財産だと思います。出版社の頃、取材で沢山の人たちに出会える事が楽しく嬉しかったんですけど、竹田にいた1年半の方がもっと出会いが多かったと思います。なぜ竹田に皆さんが集まるかという疑問は、まだ謎のままですけどね(笑)


では、これからやっていきたい事や夢は?


これまでの経験を踏まえて今があり、ライター業にも繋がっていると思っています。でも、何か1つのことで成し遂げたいという訳ではないんですよ。「TAGARI」というライター名も「見たがり聞きたがり知りたがり」という意味があるんですね。沢山のことに興味があるので、今でも時間があれば、竹田・ラムネ温泉の家族風呂の清掃バイトに行ったりしています(笑)でも、そうしているとそこのオリジナルグッズを作るためのデザインや、チラシの依頼とかを頂けて。そういう風に、人や時の流れに巻き込まれる人生も面白いかなと思っています。

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何事にもポジティブに行動する藤原さん。
「なんでも、楽しそうだなという思いだけで動いているような気がしますね。これをやったらネタになるなとか(笑)でも自ら動いているようで、誰かや何かに巻き込まれていっている感じなんですよ。」そう自己分析する藤原さんですが、それは誰かに、自分の何かを愛されなければ果たせないこと。周りの人を愛し、愛される理由を持つ彼女の進む行く先は、きっと沢山の人の笑顔に包まれているような気がします。

interviewer:塩月 なつみ





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